天空の渓谷へ
あれから15年ほど経つだろうか、一度だけ訪れたことのある天空の渓谷。
何時も気にはなっていたものの、とても一人では来ることが出来ない剣峪のため、ここを釣る
ことは長い間の宿題だった。
そして、この度、ようやく長年の念願が叶い良いタイミングで訪れることが出来ました。
久し振りの渓なので、実のところアクセスルート等、あまり記憶ありません。
そこで今回は、年に一度はこの渓に足を運んでいるというparmarkさんと日程が合って、
この日が実現しました。
さて、入渓地点まで辿り着くまで川沿いの登山道を小1時間歩いていくのですが、基本的には
峪に下りて、下流の渓谷を対岸に渡って目的の地点まで行くので、アップダウンは付きもの。
特に対岸の行きのルートは急峻な上りが8割と、キツイことキツイこと。
峪歩きには自信を持っている自分も、さすがにアゴが上がりました(^^;
しかし、そんな急峻な登山道をものともせず、ノンストップで駆け下り、また駆け上るparmarkさん。
自分よりは20歳近く若いとは聞いているものの、その持久力は半端なく、離されまいと老体(!?)に
鞭打って何とか付いていけましたが、
後で聞いてみると、「去年のTKさんとの時は何回か休憩入れましたよ」だって。
なるほど、キツかった訳だわ・・・。
そして、降り立った渓は最初はこんな感じの広びろとしたチャラ瀬の流れがダラダラと。
魚影は確認できるんだけれど、こういう開けた流れではなかなかすんなりとは咥えてくれません。
最初は夏の渓での定石どおり、#11の大きなピーパラや緩いプールに小さな蛾がパタパタして
いるのを見つけて#12のフラッタリングカディスを投入するも、どれも寸前でターン。
こうなってくると、試行錯誤を繰り返し攻略するのがFFの醍醐味とでも言いましょうか。
ティペット6Xに7Xを3ft程度足して、フライはこんな時のために巻いている#17の112Yに巻いた
ピーパラにサイズダウン。
さて・・・これでどうだ!って・・・ 出ました(笑)
岩盤際の深みの反転流でこんな魚体が浮上して、躊躇なくフライを咥えてくれました。
ギリですが、今シーズン初の尺越えでした(喜!)
ここのイワナ、開けた渓の割には体色もハッキリして、朱点のオレンジも鮮明なこと。
後で地元の漁協の方に聞いた話では、上流域は険しいためここ数年は稚魚放流はされていない
とのこと。世代交代を繰り返した居付きの証でしょうか?
中央奥の反転流で数投目で”ガッポリ”と・・・。
羽アリ、黒カワゲラ、色々・・・。
絶好のポイントに立ち向かうparmarkさん
上流に進むにつれて、少しずつ大岩が点在する男性的な流れへと変貌します。
と、ともにイワナの反応も格段に良くなってきます。ここまで来ると立ち入る釣り人も限られてくる
ようで、巻き返しから、流れから、肩から面白いように良型がフライを追ってくれます。
parmarkさん、さすがにきっちりと結果を出します。
入渓から暫く続く穏やかな下流域からはとても想像出来ない険しい渓相。
そして、自分にも良い型のイワナがしっかり期待に答えてくれます。
まだまだこれからと言う感じでしたが、雲も上がってきて天候の崩れも心配なため、14時を
回ったところでお開き。
一路、猛ダッシュで脱渓点へ。そして、さらに登山道を駆け下り、駆け上がり(ここはやっとこさ^^;
駐車スペースに到着。最終到達点から一時間半!驚愕のスピードです(笑)
車で着替えていると、漁協の委託?のおじさんが遊魚券を聞いてきて、言うことには・・・
「そんな奥まで頑張って行ったって、居んかったろ〜 途中から川に下りる場所があって、そこ
から下りて釣ればいかったのに・・・」だって。parmarkさんと顔を見合わせて笑ってしまいました。
そんなこんなで、今回、やっとこさ15年越しの宿題に決着が付いて、おまけに沢山の綺麗なイワナ
にも会うことが出来て、大満足な釣行となりました。
parmarkさん、完全ガイド ありがとうございました。
次回はショートカットで最上流目指して挑戦ですね!(体力が続けばですが・・・)
お買い物と巻き巻き
晩夏は連日、不安定な空模様が続いています。 晴れていたと思ったら、いきなり暗雲が厚く
垂れ込めて土砂降りになったり・・・。この傾向は特に山方面で顕著です。
とにかく大雨洪水警報が頻発しています。聞くところによると、先日の新潟から福島に掛けての
豪雨で警報の発令基準が下方に見直されているとのこと。
そして今日も未明、バケツをひっくり返したような土砂降りで目を覚ますほど・・・。
こんな感じじゃ、週末釣行を予定している川の状況が心配です(心配はこれしかないのかって!)
そんな時のストレス解消法。ネットオークションで”ポチッ”と!これで少しは気が紛れます(笑)
スペクター/トレイルランニング 別にトレイルランに目覚めたわけではありませんが、アウトドア
やタウンユースも可能なカッコいいシューズがないかと探していたところ、お手頃の値段のものを
見つけたんで、迷わす購入となりました。
マウンテンバイクでの通勤時、ペダルを漕いでも、足をしっかりとホールドして快適です。
そして、もう一つの解消法はというと・・・
「アブ」ノーマルな釣行!?
普通は ”この時期”の”この渓” 10人の釣り人がいたら8人? いや、いや50人いたら48人
は避けて通るでしょう。
だけど、だけど、アブノーマルなこの2人は敢えて”この時期”を選んで、”この渓”に向かいます。
この渓、アクセスの良さから何時もの週末ならラッシュ状態なんですが、7月の最終週ころから
8月後半にかけて、ご察しの”奴ら”が大量発生! そうなると当然、釣り人の数が一気に減り、
貸し切り状態となるんです。以前にもこの時期、痛い思いもしたけど、それ以上にいい思いをして
います。そんな、まさに”アブノーマルな釣欲”が”奴ら”の巣窟に誘います。
そして、ご一緒
したのはテンカラ・K師匠。(やっぱり!?) なんとこの方、一週間ほど前にもこの渓に単独で
訪れています。
その時も、当然”奴ら”の集中攻撃を受けたとのこと。
しかし、”この時期”の割には前回は、連日の猛暑で水量も落ちていたせいか、彼にとっては
期待していたほどの釣果ではなかったようで・・・。リベンジの炎がメラメラと燃えたみたいです。
今回は前日まで結構まとまった雨が降っていたんで、師匠から「活性上がって、いいと思うよ〜」
「ネット被って行かない〜?」の嬉しいお誘い!? やっぱりこの2人、アブノーマルです(^^;
”奴ら”に立ち向かうからには完全防備が必須!中途半端な姿勢では、繁殖の準備のために
命がけで挑んでくる彼ら(彼女ら?)に失礼に当たるでしょう。
”奴ら”は衣類の上からも毒針を差し込んでくるんで、肌の露出は絶対禁物!装備は以下の通り。
チェストハイウェーダー,長袖アンダー・長袖アウターの重ね着,タイタニウムグローブ そして
フェイスネット。
釣り場の駐車スペースに着くや否や、熱と排ガスを嗅ぎ付けての即効攻撃を想定して、自宅から
ほぼこの装備で臨みます。
駐車場着は朝5時前。この時間はまだ薄暗いせいもあって1〜2匹が纏わり付くだけで、期待
していた熱烈歓迎はなく一安心。ここで師匠はバイクで、自分はMTBに乗り換え、渓沿いの林道
で師匠は上流部へ。自分は中流域へと分かれて釣り上がります。
そして、ロッドを繋ぐ頃になるとやっぱり期待通りの熱烈歓迎!やっぱ、こうでなくっちゃ!(苦笑)
満を持しての完全防備でも、周りに100匹以上纏わり付くのは五月蝿い(うるさい)限り。いや、
この状況では八月虻い(うるさい)の造語を当てましょう(笑)
ハッカ油の水溶液やら防虫スプレーやらを身体にかけまくって、少しでもご遠慮頂きたいのですが、
彼らには効かないでしょう。
彼らの攻撃は場所によって濃淡があるようですが、終始の波状攻撃を受けながらでも万全の
対策で一日快適な釣りを楽しむことができました。やっぱり、「備えあれば憂いなし」ですね。
それで、気になる釣果の方は・・・
温度差13℃!? 充実の2日間
遥々、信州諏訪から贅沢な「大人の夏休み」を満喫しに南越後の地を訪れた岩魚太郎さん。
初日、二日目は takeちゃん、ぴょん吉さん、いぶ吉さんがおもてなし。たいそう濃密な2日間
を過ごされたようですよ(^^
そして、最終日は私、KIDが1,300mの高原を流れる”天然クーラー”の渓をご案内。
本当はぴょん吉さんと3人での釣行を予定していましたが、この渓が出会うS川本流が結構な
水量で、私と岩魚太郎さんは何とか渡渉。しかし、軽量のぴょん吉さんには少し、かなり、途轍も
なく?きつい流れで 「安全第一」 を優先して、潔く断念!残念だったけど、見事な判断。
魚釣りは、あくまでも趣味。危険を冒す必要はありません。見切り発車が持ち前?の自分には
出来ない決断です。
ぴょん吉さん、今度は水がもう少し落ち着いたらリベンジしましょうね!
さて、この渓、上流に林道の橋があり、帰りは遊歩道を一時間程のトレッキングで戻れるので、
帰りの心配はありません。
入渓間もなく自分の竿になかなかの良型が・・・ しかしランディングで痛恨のバラシ(泣き!)
相変わらず詰めが甘いっすな〜(^^;
その後、間もなく岩魚太郎さんに”初もの”が。ご案内した渓で早々にアタリを出してもらえて、
一安心です。
そして、自分にもうれしい一尾。
水温も12℃とこの時期にしては低く、終始 積極的にフライにアタックはしてくれなかったものの、
流れを中心に飽きない程度には顔を出してくれます。相変わらず型は今一だったけど、岩魚太郎
さんはしっかり”ツ抜け”と言うことで、満足いただけたみたいで良かったです(^0^)
それにしても特筆すべきは、この渓の涼しいこと。日が高くなっても気温22℃。川を渡る涼風の
心地よいこと。真夏のこの時期、これだけでも来た価値があります。
8時間ほどゆっくり時間を掛けて林道の橋上まで釣り上がってから、後ろ髪を引かれながらの
納竿。この先の楽しみはまた次の機会にと二人で話し合って、この渓を後に・・・。
帰りは麓の日帰り温泉で汗を流してから、今度は是非”一杯(いっぱい!)”を約束して帰途に。
岩魚太郎さん、お疲れ様でした。今度は「クリの川の上流」でご一緒しましょう!
そして、翌日は・・・